ひきこもりの稚拙な考察

社会に対して懐疑的な視点しか持ってない

マイナス金利の恩恵を受ける人・受けない人

日銀は1月にマイナス金利政策を打ち出しました。マイナス金利とは日銀が定める政策金利が0%を下回るため、日銀にお金を預けている銀行は日銀に対して利息を支払わなければなりません。お金を預けているのにさらに利息を払わなければならない状態です。そのため銀行は日銀から資金を引き揚げ、民間企業などに投資することで景気回復を促そうとしたのです。

 
マイナス金利導入後、長期金利(債権、特に長期国債金利)や長期プライムレート(銀行が財務状況の優良な企業に対しての長期の貸し出しに適用する金利)などの金利は下がり続けています。ではマイナス金利の恩恵は全ての企業や個人にもたらされているのでしょうか?
 
答えは否です。
 
長期プライムレートで融資を決める大企業などは金利が引き下げられましたが、短期プライムレートで融資を決定する中小企業の金利は政策決定前から横ばいです。
長期金利 0.22%→-0.1%
長期プラ 1.1%→0.95%
短プラ  1.475%→1.475%
 
また住宅ローン変動金利固定金利かで異なります。変動金利の場合は短期プライムレートで金利が決まります。短期プライムレートは市中金利で決まります。市中金利とは中央銀行が金融機関に貸し出す資金に適応する金利です。先ほど述べたように、マイナス金利は金融機関が日銀に預けている金利に対して適応されるので、短期プライムレートはマイナス金利に影響されません。
住宅ローンのほかにも教育ローンや自動車ローンなども短期プライムレートに連動しているものが多いため、短期プライムレートが下がらないと個人のローンに恩恵はもたらされません。
 
まとめ
金利が下がった!とはいえ万人が得をするわけではありません。金利がどのように決まるのか、どのような種類の金利が存在するのかを知っておくことが大切です。