ひきこもりの稚拙な考察

社会に対して懐疑的な視点しか持ってない

インド経済の現状と発展への課題について

インドのGDPは世界9位、約200兆円(米国1700兆円、中国900兆円、日本500兆円)。人口約13億人を抱えるインド経済がやがて世界をけん引する時代が来るとの予測もあるが、いまだ成長は著しくない。
インドは1947年に独立し、その後40年間1991年まで計画経済の道を歩んできた。市場経済に移行してまだ25年ほどであり、市場経済が上手く機能しきれていない。インド経済をけん引する時価総額上位50社の内6割が国有企業、もしくは財閥だからだ。また銀行は不良債権を抱え、昨年6070億円と過去最高の不良債権に達した。不良債権の大部分が企業ローンである。企業淘汰の基準が緩い上、国有企業の腐敗が原因であると考えられる。不良債権を抱えたままだと銀行は新規の融資を行いにくいため、新事業参入が難しくなる上、経済発展が妨げられる。
インドは世界銀行の「ビジネス環境ランキング」で130/189位と低いランキングが続いている。また土地を失うことを懸念する住民や零細店の反発から外資が参入しにくい現状でもある。政治家もそのような国民の意向を反映せざるを得ないからだ。
13億人の人口を抱えるインド。爆発的な経済発展を起こすためのベースが未だ出来上がっていないのが現状である。企業淘汰基準の強化と銀行の不良債権の処理、国有企業の民営化や海外資本の参入への規制緩和など様々な課題を長期的に解消してゆく必要がある。
 
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