ひきこもりの稚拙な考察

社会に対して懐疑的な視点しか持ってない

世界最大級の古書店街・神保町

今日はかなり天気が良かったので神保町の古書店巡りをしてきた。

神保町は早稲田と並んで世界最大級の本の数を誇る街だ。

 

神保町にある本の多くは専門書や古典などである。小説や文庫本を探していた私にとっては少し期待外れだったが、どの店舗も一応文庫本を店頭に並べてあるのでいろいろ探し回れば面白い文庫本にも出会えるのではないだろうか。

 

 

 

読書の意義

読書

同世代の大学生と話をしていると本を読む人もいれば読まない人もいる(当たり前だけど)。昔より本離れが多くなったかどうかはきちんとしたデータが無くて分からないので、その点は触れませんが(SNSで配信されるニュースが増えてるし)、本を読まない人はもったい無いなーと感じるわけです。
なんで本を読んだらいいのか、自分にとっての読書とはなんぞやということを考えてみた。

  1. 先人たちの知恵や経験を仮想経験できる
  2. 新しい視点から考えることができる
  3. 考えるツールが増え思考力が高まる

1.先人たちの知恵や経験を仮想経験できる
人が生きられるのは80年。しかし人間社会ははるか昔から始まっており、80年の人生であらゆる知恵や経験を身につけるのは不可能。しかし本を読むことで過去の人々の考え方やノウハウを簡単に手に入れることができる。
ミラー効果というのをご存知でしょうか?他の人の思考や行動を見ることによって、あたかも自分がそれを実際に経験したかのような状態を作り出せる脳の特性である。スポーツ選手がイメージトレーニングなどを重ねるのはこのミラー効果を狙ったものだ。
つまり読書も本質的にミラー効果と同じ。たった一冊の本にも多くの知恵や経験が詰まっているのだ。ということは、読書は自分が実際に経験していなくても脳内のニューロンに刻み込まれるため、かなりコスパがいいことがわかる。

2.新しい視点から考えることができる
あなたは自分が悩み事があるときに誰かに相談しないだろうか。なぜ人に相談するのだろう?それは自分以外の人から意見を仰ぐことで自分に無い視点から問題を考えることができるからだ。企業が一人の社長ではなく複数の幹部をトップとしている理由も同じだ。多くの視点から物事を捉えることでベストな答えに導くことができる可能性は高い。
読書で得られる新しい知識や筆者の着眼点により、多角的な思考力を養えるのだ。

3.考えるツールが増え思考力が高まる
上記と強く関連しているが、あらゆる知恵をインプットしておくことで考える際に様々なアプローチが可能となり、またアイデアが生まれやすくなる。
例えば小学生に「商品Aをなるべくたくさん売ってください」と問いかけるとしよう。小学生はマーケティングの知識もキャッシュフローの概念も無いからあまり良いプランは立てられないだろう。一流のマーケッターだとどうだろうか?戦略的なプロモーションからインフラまであらゆることを多角的に考えベストなプランを出してくれるだろう。
この違いはすなわち、マーケティングの知識があるか無いか、資本主義のシステムを理解しているかいないかの違いである。知識が多ければそれだけ良質なアウトプットが望める。

いかがでしょうか。
私の考える読書の哲学でした。



哲学を知っている/哲学している

「哲学を知っている」ことと「哲学している」ことの違いについて書きたいと思います。

 

先日書店で『○○の名言100』(○○には哲学者の名前)というものを見かけました。そのような本を買う人はおそらくバカなんだろうな、と思った。

以下にそう思った経緯を説明します。

 

まず「哲学を知っている」ことと「哲学できる」ことの違いについて。

哲学の本を読むときに大事なのは、哲学的思考を知ることによって自分の思考力を高めることだと私は思う。その哲学者がどのような答えを出したかではなく、どのような経緯でそのような答えを出したかを知る方が大切ではないだろうか。

哲学の世界に精通し体系的な哲学史を知識として知っても何の価値もない。哲学的思考を学び自分で「哲学する」ことができるようになることこそ、本当に価値があると思う。

 

そのような理由で、”誰それの名言集”とかの類の本を買って薄っぺらい思考力に知識をかぶせようとする態度が愚かに思える。

どのような哲学的な解がなされたかではなく、どのようにそう考えたのか、に着目できる人が本当に知性がある人ではないか。そしてそれを取り入れることが哲学の意味じゃないだろうか。

名言100個覚えるよりその思想家・哲学者の著書一冊買って読んだ方がよっぽど価値があるのではないだろうか。

 

 

 

考えない危険

最近記事を書いてない。書きたいと思うことがなかった。
というより、ブログの存在すら忘れていた。

新学年が始まりいろいろと忙しくなったからだろうか。

確かに最近は忙しい。だか、それがブログを書かなくなった原因ではないことに気づいた。

自分の最近の生活を振り返ってみた。学校に行き、バイトをし、資格の勉強にふけっている。ここまであらゆることをしていれば自然とアウトプットするネタもあるだろう。
しかし何もブログに書き起こしたいと思わないということは、つまり何も考えず只々忙しい日々を過ごしていまっているだけではないかと。

これはとても危険な状態だ。一見忙しく充実した日々を過ごしているように見えて、実はあまり考えず右から左へと物事を流すように生きているからだ。

これと似た感覚に、フローというものがある。人間は何かに没頭するとフローの状態になる。つまり時間の流れが早く感じるのだ。
例えばあなたにこんなことは無いだろうか。深夜に仕事から帰り、とても疲れている。ふと本棚に1ヶ月前に買って読んでいない小説があったことに気づく。最初のページをパラパラめくっていくうちに、気づいたら2時間も3時間も読んでいた。
このような状態がフローである。フローの状態の後は何か達成感や感じ取ることがあるだろう。

しかし何も考えず時間が過ぎゆくのと、フローの状態とでは根本的に異なる。
最近の私のような生活は1つ1つの事柄を淡々とこなして行く生活。それ故、時間が過ぎるのが早く感じるのだが、実は頭が働いていないだけ。

今の自分が何をしていて、どこへ向かっているのか。時々振り返る時間が無いとあっという間に人生の時間は過ぎ去り、気づいたらおじさんになっているだろう。

(余談だが、私は春休み中ずっと家に引きこもっていた。何もしていなかったわけでは無い。よく本を読み、よく考えていた。そのため決して暇ではなく、随分充実した引きこもり生活を送っていた。)

時々自分の生活を振り返る習慣をつけたほうが良さそうだ。その1つがブログか日記を毎日書き続けること。その日一日を表す一言でも良い。自分の生活を振り返る、そして考える。それが最も大切である。




消費税増税は"その場しのぎ"に過ぎない

安倍総理大臣は来年度の消費税10%への増税について、「リーマンショック級の出来事が無ければ実行する」旨を示しました。

しかし消費税増税は今の日本の税収にとって一時しのぎにしかならず、長期的に見れば消費を落ち込ませ、更なるデフレを招く可能性があると考えられます。そう考えられる理由を以下で説明していきたいと思います。

 

まず、国の歳入の恒等式は次のようになっています。

歳入=税収+税収以外+公債

 

今回問題になっている税収は以下のように表されます。

税収=名目GDP×税率×税収弾性値

 

以上の式から、もし消費税を増税したら税収は一時的に増え、歳入も増えます。しかし

消費税を増税すると名目GDPが減少します。名目GDPが減少してしまっては増税の意味がありません。国内消費はGDPの60%を占めるため、消費が落ち込むと経済全体に大きな老い教を及ぼすと考えられます。

 

まとめ

増税より先に景気を回復し内需が好調でないと消費税を上げても根本的な解決にはなりません。

 

 

A.ヘミングウェイ『老人と海』

恥ずかしいことですがこの年になって初めてヘミングウェイを読みました。

呼んだのはピュリッツァー賞を取った『老人と海』。

 

数か月間も不漁続きの老人がカジキ漁に出、体がボロボロになりながらも魚と闘うストーリーです。針にかかったのは巨大なカジキ。釣り上げるまでに三日三晩かかりますが、魚との戦いだけでなく己の身体的精神的苦難を強い意志で打ち克つ様子に感動しました。

苦労して釣り上げた魚は港に帰る途中に何度もサメに襲われ、ただでさえ肉体的にずたずたの老人を悩ませます。しかしそこでも老人がサメと果敢に闘争するストイックさに読んでいて思わず自分も力んでしまいました。

 

A.ヘミングウェイはイギリスの清教徒の子孫であり、ストア派的なストイックな姿勢が老人に強く現れています。情を捨て自分の弱さに決して妥協しないハードボイルドな姿に何か熱いものを感じます。

 

 

マイナス金利の恩恵を受ける人・受けない人

日銀は1月にマイナス金利政策を打ち出しました。マイナス金利とは日銀が定める政策金利が0%を下回るため、日銀にお金を預けている銀行は日銀に対して利息を支払わなければなりません。お金を預けているのにさらに利息を払わなければならない状態です。そのため銀行は日銀から資金を引き揚げ、民間企業などに投資することで景気回復を促そうとしたのです。

 
マイナス金利導入後、長期金利(債権、特に長期国債金利)や長期プライムレート(銀行が財務状況の優良な企業に対しての長期の貸し出しに適用する金利)などの金利は下がり続けています。ではマイナス金利の恩恵は全ての企業や個人にもたらされているのでしょうか?
 
答えは否です。
 
長期プライムレートで融資を決める大企業などは金利が引き下げられましたが、短期プライムレートで融資を決定する中小企業の金利は政策決定前から横ばいです。
長期金利 0.22%→-0.1%
長期プラ 1.1%→0.95%
短プラ  1.475%→1.475%
 
また住宅ローン変動金利固定金利かで異なります。変動金利の場合は短期プライムレートで金利が決まります。短期プライムレートは市中金利で決まります。市中金利とは中央銀行が金融機関に貸し出す資金に適応する金利です。先ほど述べたように、マイナス金利は金融機関が日銀に預けている金利に対して適応されるので、短期プライムレートはマイナス金利に影響されません。
住宅ローンのほかにも教育ローンや自動車ローンなども短期プライムレートに連動しているものが多いため、短期プライムレートが下がらないと個人のローンに恩恵はもたらされません。
 
まとめ
金利が下がった!とはいえ万人が得をするわけではありません。金利がどのように決まるのか、どのような種類の金利が存在するのかを知っておくことが大切です。